JR各社は18日、2025年お盆期間(8月8日〜17日、10日間)の利用状況を発表しました。東日本・東海・西日本・四国の各社は軒並み伸びた一方、北海道と九州では天候要因などで減少しました。
JR東日本は474万9千人で前年比107%となりました。東北、上越、北陸、秋田の各新幹線が好調だった一方で、山形新幹線は車両故障や大雨の影響で90%にとどまりました。全体としては増加したものの、天候やトラブルの影響も表れました。
JR東海は東海道新幹線と在来線を合わせて426万2千人と前年比113%を記録しました。大阪・関西万博もあり、コロナ禍で落ち込んだ移動需要が拡大局面に入ったことを印象づけました。
JR西日本も山陽新幹線193万人(107%)、在来線特急111%と堅調でした。万博会場最寄りの桜島駅は前年比253%、弁天町駅は237%と大きく伸びました。
JR四国は瀬戸大橋線30万人(111%)、主要3線区134.9千人(109%)と前年を上回りました。利用のピークは下りが9日、上りが17日で、安定した回復を見せました。
一方、JR北海道は都市間特急が27万人で前年比90%に減少しました。前年、台風による航空便欠航で鉄道に需要が集中した反動減とみられます。ただし新千歳空港駅は前年比108%と堅調で、観光需要の底堅さが見られました。
JR九州は新幹線・在来線計71万7千人で前年比97%と微減しました。大雨による運休や混雑が影響し、天候リスクの影響が表れました。
全体として2025年夏の移動需要は前年を大きく上回りました。国内旅行や帰省需要の回復を象徴しています。一方で天候や設備トラブルが輸送に影響した事例も見られ、安定運行の確保と災害対応力の強化が今後の課題といえます。
